第5回「日本人の誕生」から続く


8 緊急脱出

(1)はるかかなたの居住できる星を求めて06110007 (1)

旧日本人全員の抹殺が開始される前に「支援者」の協力により、1000人以上が乗船出来る時空間航行用大型宇宙船や小型の偵察船等を使用して各惑星や宇宙船に居住していた人々の比較的多くが脱出に成功したのでした。しかし、逃走防止の網にかかった者や宇宙船が不足して逃げられずに残った者、人道的な措置を求めて白旗を挙げた者、地下深く逃避したものなども全てが「シリウスの高等生命体」が主導して次から次へと殺戮していったのでした。女性も子供も見境なく、人道主義といったものはどこにもありませんでした。核兵器にとどまらず、肉体のすべてを原子にまで分解してしまうような恐ろしい兵器を使用したり、惑星一つをそのまま焼き上げてしまったのもありました。さらに宇宙船で脱出した者に対しても直ちに抹殺のための追撃が開始されたのでした。「平和志向の強い種族グループ」と「シリウスの高等生命体」はかなりしぶとく
(かなりしぶとくと書きましたがどのように表現していいのか困惑したのでそのように書きましたが。私たちが常識として考えることはどれほどしぶとくてもいつか忘れるでしょう。手の届かない場所まで逃げていったらあきらめるでしょう。彼らはそうではなかったのです。いつまでもいつまでも忘れないのです。何百年、何千年、そんなものではないのです何百万年もたった今でも忘れていないのです。)
ほかの星に逃げ延びた者を発見しては抹殺を行い、いつまでもいつまでも追撃の手を緩めることはありませんでした。そのためほかの惑星の知的生命体(高度に発達した人間)との間に大きな政治的摩擦や小競り合いもしばしば発生していきました。彼らは今でも追撃が可能なら確実に行うでしょう。どれほどしぶといかわかると思います。

 

日本人の先祖となる二つの人種がシリウス領域の時空・次元を突破して天の川銀河系に出現し、長い時間をかけて約7万光年の遠距離を航行して丁度私たちの太陽系の反対側の銀河系の外れに位置する衰えゆく太陽系の惑星それも脱出した惑星とは空気の組成が異なり生存に適しないかなり困難な惑星に移り住んだのでした。(この太陽系と惑星の名前については宇宙間で統一されている名前ではないので割愛しますが、名前はすでに私たちの世界に知らされています。いつの日か私たちの未来の子供たちが日本人の歴史を検証するためにそこにたどり着くのを楽しみにしています。)

ここに到着するまでの宇宙船内の生活はどうだったでしょうか。「日本人のルーツ外伝」で登場する別なグループも過酷さでは同じようなもので湿舌に尽くしがたいほど過酷なものでした。特に食料の問題が深刻でした。大型の宇宙船には植物を育てる設備が整っていましたが動物性のタンパク質の著しい欠乏が多くの悲劇を生んでいきました。なぜ、動物性のタンパク質が必要なのか、大豆など植物性のタンパク質でもいいのではないかとあなた方は考えるでしょうがそれは遺伝子にあるのです。このことについて詳しくは第5章「菜食主義と肉食主義」でお話ししましょう。それでは旅の途中で動物の住んでいる惑星に立ち寄ってそこで動物を捕獲すればいいのではないかとあなた方は考えるでしょうか。

それができない理由の一つは、逃走の痕跡を発見され追撃される危険があったということです。もう一つは、見知らぬ惑星で安全が確認されない動物の肉を食べた場合に肉体にどのような影響が出るかわからない。ということでした。

(私は宇宙船内でどのように動物性のタンパク質を確保して生き延びたかについては話さない方がいいと思っています。でも一つだけお話ししておきましょう。お互いが生き残るという目的のため力を合わせたことがとても多かったということですが、そこにも生存のための悲しい決断も少なからずあったということです。私たちがもう一度考え、大切にしなければならない愛と慈しみもたくさんあったということです。)

 

目的地の惑星は現在噴火している西の島のような場所と思えばいいのではないでしょうか。このような場所なら「平和志向の強い種族グループ」も生存不可能として探索しないのではないかという「支援者」の判断でした。ここで長い間細々と暮らしていきました。この二つの人種の人数は脱出した全人種のほんの一部であったのです。しかし脱出した大部分(5つの人種)も長い時間をかけてやがてあなた方の太陽系にたどり着くことになるのです。いや、太陽にたどり着いたのはこの5人種の他に「平和志向の強い種族グループ」の2人種やほかの恒星系で発生した難民もいたことを付け加えておきましょう。(5人種グループについては外伝に詳しく書いておきました)

 

    西の島のような場所にたどり着いたこの二つの人種が長い時間の流れの中で遺伝的に統合され、やがて古代リラ人の好意によりリラ星域に移動し、居住し、長い時間がたった後にその一部が地球に到着するのです。日本やその周辺に居を構えた彼らのうち西日本に付近に居住していた一部がさらにカテゴリーの異なる星を出生の起源とする民族と遺伝的に、そして文化的に交わることにより今日の日本人そして日本の文化が形作られてくることになるのです。今の神社の最終様式も今の日本人の言語の持つ意味もこの時の影響が非常に大きいのです。この民族については差し控えるが、あなた方より外国の方が日本人よりわかっているかも知れません。

   

    太陽系の反対側の銀河系の外れの太陽系の惑星に住み着いた二つの人種である日本人の祖先はどのようにして光の速度で7万光年もの距離を脱出出来たのでしょうか。地球に向かう旅路の前に少し巻き戻してお話ししておきましょう。

 

(2)脱出はいかにしておこなわれたか

06110013 (1)抹殺計画が浮上し、抹殺派と人道派(擁護派)が意見を戦わせていた頃「遺伝子操作により新たに誕生したヘーノク系の人種」と「平和志向の強い種族グループの側の支援者」は万が一抹殺派が勝利したときには直ちに抹殺が実行される可能性が非常に強かったために秘密裏に時空・次元を突破出来る多くの超光速宇宙船の手配を開始したのでした。その中には今まで「平和志向の強い種族グループ」のために使用していた武装戦闘艦などもありました。そして決定が出る前、今から約250万年前にひそかに脱出を開始したのです。

         日本人の祖先となる2人種は出来るだけ多くの者を宇宙船に収容したのちに飛び立ち、シリウスの時空接続領域まで飛行して時空間共鳴装置を作動させることにより二つの宇宙の時空・次元構造を中和(この境界に穴をあけて)させて突破してあなた方の天の川銀河系に姿を現したのです。
(この飛行については通常の空間を光速以下の速度で飛行したのですがそればかりではないのです、通常空間を光速度の数倍の速度でも飛行したのです。あなた方はアインシュタインの相対性理論でも説明されている通り光の秒速30万キロメートルより早いスピードは出すことは不可能だと考えています。でも、そんな方程式どこに書いてあるのでしょうか光速度はゼロから無限大まで変化するのです。アインシュタインの相対性理論の方程式はそのように出来上がっているのですがアインシュタインも気づいてはいなかったのです)
  時空・次元領域を抜けるとしばらくは通常空間を飛行し、安全を確認すると超空間における超光速ドライブに移りました。なぜ直ちに超空間ドライブに移らなかったかというと、超空間ドライブに突入する時の激しい空間振動をキャッチされないように安全策をとったのでした。丁度航空機が音速を突破して超音速に移るときに「ドカン」という振動が起こり窓ガラスを震わす現象に似ています。また、目的地までの超光速ドライブについても慎重に行われました。宇宙の場所ごとに設置されている宇宙標識や公共のスターゲートともいうべき空間飛躍システムの使用は「平和志向の強い種族グループ」の側にキャッチされる危険があったために、双子の宇宙(反物質の宇宙―この宇宙に潜りこむと電磁波は双子の宇宙の境界の構造体を超えることが出来ないのでこちら側の宇宙から位置を把握できない)にもぐりこんでは時々この宇宙に顔を出して位置を確認しながら飛行したのです。丁度潜水艦が時々海上に浮上するように。しかし、双子の宇宙との間の時空間的歪のため簡単には時間を短縮して目的地に着くことはできず、多くの苦労ののちにやっと目的地に着くことが出来たのでした。
 こ
の飛行を現在のあなた方の世界の交通に置き換えれば、東京からニューヨーク  まで飛行機で行けばあっという間につくでしょうが、装備が不十分な潜水艦でGPSも使わずに海図にないルートを海流に押し流されながら南下して南極の氷の下を進み、さらに海流の流れの強いブラジル沖を経由してニューヨークに到着することはどんなに大変で危険なものか想像してみてください。さらに迅速な脱出を強いられたため、食料や到着先での文明を構築する物資も十分でなかったことを考えれば如何に過酷な旅路だったか想像がつくと思います。


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次回は宇宙船の超光速エンジンと防護システム(日本人のルーツ 第7回)